今回は、日本とアメリカの高速道路の違いと利用方法について私なりに気づいた点をまとめてみました。
目次-Contents-
■交通ルール・制度の違い
-制限速度
日本 (*1) | アメリカ (*2) | |
最高速度 |
100 km/h | 都会:55-85 mph(89-137 km/h) 地方:35-75 mph(56-121 km/h) |
最低速度 |
50 km/h | 有:50 mph(80 km/h) 無:周りに合わせて |
日本とアメリカどちらでも、地域によって最高速度と最低速度は異なります。特に、アメリカでは州によって制限速度が異なるので州をまたぐ高速道路などを利用する際は 標識に従って 気を付けて運転してください。
また、最低速度は『周りに合わせて』という曖昧な表現ですが、周りが時速80キロ出していて自分だけが時速40キロ程度で走っていると交通の流れを妨害しているとして警察に呼び止められることがあります。(罰金になることも)
遅すぎるのも違反となることがあるので気を付けて運転してください。
-利用料金
日本 (*3) | アメリカ (*4) | |
利用料金 | 有料 | ほぼ無料 (全体の約1.7%間有料) |
日本で、一度2010年ごろに高速道路無料化テストをしていましたが、なくなりましたね。それに比べてアメリカでは料金がほとんどすべての高速道路で無料なので、遠方へ行く際も気にせずに利用できます。(Freewayフリーウェイと呼びますからね。)
日本では有料なので入口に料金所があります。
アメリカではほぼ料金が無料なので料金所も特になく、出入口も気にせず自由にできる為、ガソリンの給油や食事も出口から降りて一般道に出て探す事ができ選択肢も多い上、ガソリン代が高速内で割高ということもありません。(地域によってガソリン代は異なりますが)
-違反・罰金など
項目*7 | 日本 | アメリカ |
スピード違反 【Speeding Ticket】 |
25,000円~ 30㎞/h以上 |
$234~(25,740円~) 25km/h |
最低速度違反 【Impeding Traffic】 |
6,000円 | $238~ (26180円~) |
通行帯違反(追い越し車線だけ走行) 【Failure to Yield For Passing Cars】 |
6,000円 | $238~ (26180円~) |
あおり運転 【Tailgating】 |
免停など |
$238~ (26180円~) |
シートベルト装着違反 【Seat Belt Violation】 |
1点減点 | $162~ (17,820円~) |
駐停車違反 【Stopping On The Highway】 |
7,000円 | $238 (26180円) |
HOVレーン違反 【HOV Lane Violation】 |
$490~ (53,900円~) |
|
高速道路でのポイ捨て 【Littering on a Highway】 |
~50,000円 | $1000~ (110,000円~) |
※1ドル110円で計算
あおり運転に関しては日本の方が罪が大きい上、最近取り締まりも厳しくなってきましたね。
アメリカではスピード違反とHOVレーンの取り締まりが厳しい印象があります。また、ポイ捨てをすると罰金の金額が恐ろしいのでポイ捨ては絶対にしないようにしてください。
■物理的な違い
-車幅と総距離
日本 (*3,*5) | アメリカ (*2,*4) | |
車幅 | 3.5 m | 3.7 m |
総距離 | 8,115.7 km | 263,932.4 km (164,000 miles) |
因みに、アメリカのほぼ大半の高速道路は無料で利用できますが、その内21州の約4667.1 km(2,900 miles)で有料となっているそうです。つまり全体の1.7%で有料ということですね。
-車線数
日本とアメリカの車線数を比較すると日本は全体の30%以上が3車線以下しかなく、アメリカは95%近くが4車線以上です。*6
日本と比べるとアメリカでは高速道路での長距離の移動がしやすく、走っていても広いイメージがあります。
-Service Area VS Rest Area
日本
日本にはSA(サービスエリア)やPA(パーキングアリア)が高速道路の一定の距離ごとにあり、トイレや食事、ガソリンの給油ができるようになっています。最近では仮睡眠も可能な施設ができてさらに充実してきています。
が、この英語が由来と思われる単語、アメリカ人には通じない和製英語。そもそもアメリカにはService Areaと呼ばれるものはありません。
アメリカ
高速道路自体がほとんどの区間で無料で利用できるため出入りも自由。食事やトイレを利用したいのであれば、出口から出て一般道で探してしまいます。

ガソリンや食事がしたいときは、サービスエリアがない為高速から降りてレストランなどを自力で探さなければなりません。
但し、周りに何もないような場所では、Rest Area(レストエリア)と呼ばれるSAに似た施設があります。
長距離で都会から離れた地方を運転しているときは一定の距離ごとにREST AREAと呼ばれるレストランやガソリンスタンドが集結したエリアがあるので、標識を目印にレストエリアを探してください。
-その他
Carpool Lane
アメリカでは日本にはないCarpoolと呼ばれるレーンが存在します。HOV(High-Occupancy Vehicle)ともいわれる、カーシェアリングを促進し排ガス削減と渋滞抑制を勧めるために作られたレーンで、二人乗り以上の車両であれば利用できるレーンです。(一番左端の 黄色い線で囲まれたレーン )
他のレーンより車が少ないことが多いので、一人で運転していないのであれば利用したいものです。
※但し、一人乗りの際利用すると$490等の罰金があるので気を付けてください。*7
Express Lane
Carpoolと異なりExpress Laneは利用料を支払えば誰でも利用することができます。
元々Carpoolとして利用されていたHOVレーン(左端のレーン)を渋滞緩和の為に料金を支払えば1人乗りでも利用できるようにした車線です。
大体どこにでもあるような車線ではなく渋滞が起きやすい区間にあり、LA近郊だと渋滞が多い時間帯と少ない時間帯で利用料も異なります。*9(例)20km区間を往復10ドルで利用)
高速道路の呼び方
日本では、高速道路は東名高速道路、名神高速道路などなど特有の名前で呼びます。
一方アメリカでは、I-405(数字だけ読んでフォーオーファイブと読みます)やI-90(ナインティ)など数字で区別をします。Route 66はかなり有名ですよね。ほら、数字。
個人的には、名前ではなく数字で区別するアメリカの高速道路の方が覚えやすく分かりやすかったです。
■利用状況の違い
-渋滞損失時間
渋滞損失時間 | 日本 | アメリカ |
1位 | 宮城県 年間89時間 |
Los Angeles 年間102時間 |
2位 |
東京都 年間88.6時間 |
New York City 年間91時間 |
3位 |
岐阜県 年間82.6時間 |
San Francisco 年間79時間 |
渋滞が多い時期 |
GW・お盆・年末年始 | 感謝祭・クリスマス(年末年始) |
※渋滞損失時間:自動車保有台数当たり
日本とアメリカのデータ元が異なる為、数字の信憑性がどこまであるか分かりませんのであしからず。。。
日本に比べるとアメリカの方が普段から車を使っているので、年間を通すと渋滞で失っている時間が多いということですかね。
アメリカのトップ3は予想通りだったんですが、日本の1位は宮城県なんですね。そっちにびっくりです。
※アメリカでは、通勤に車を利用する場合は多い為ラッシュアワーの混雑も頻繁に起こります。特に通勤時間と帰宅時間は季節に関係なく混むので注意してください。
因みに、アメリカでもっとも渋滞状況が悪い都市はLos AngelesのI405です。つまりLAX(ロサンゼルス空港)から高速道路を利用する際は、アメリカでもっとも渋滞する高速道路を利用することになるわけです。
■アメリカで高速道路を利用する際の注意点
渋滞する時間は避けて利用して
-朝通勤ラッシュ
午前7時~午前9時半:特にLAの高速道路はダウンタウン方面へ
-夕方帰宅ラッシュ
午後3時から午後7時:特にLAの高速道路はダウンタウン方面から
混んでいる際の利用方法
-Carpoolを利用
Carpool lane(カープールレーン)は2人乗り以上であれば混雑に関係なく、利用することができます。
-有料道路の使い方
有料道路は気付かない間に利用してしまうことがあるほど、見分けることが難しいです。なぜなら、入口に料金所がない場合があり、何もせずにそのまま運転して通過できるからです。(橋を渡る場合など料金所があることも)Toll Road(有料道路)やPay Aheadと書かれた看板有料道路に入ると、設置されたカメラがナンバープレートの写真を撮影し、車が登録された住所に後日請求書が送られてきます。
有料道路の支払い方法は、利用する高速道路によって異なりますが専用サイト上で基本的に支払をします。できれば、請求書が来る前にネットで支払いを済ませてしまうことをお勧めします。
その為、利用する際はどの有料道路を利用したかしっかりと確認しておきましょう!
(できれば有料道路は利用しないようにすることをお勧めします。面倒なので)
■最後に
今回は、日本の高速道路とアメリカの高速道路の違いについてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
個人的には、レーンの数の統計が体感したイメージ通りだったので納得しながらまとめてました。やはりアメリカの方が高速道路が広い!
アメリカでレンタカーを検討している方は高速道路は無料なので遠慮なくご利用してくださいね。(1.7%ある有料道路に注意です!笑)
*1:http://qa.jaf.or.jp/drive/highway/04.htm
*2:https://en.wikipedia.org/wiki/Speed_limits_in_the_United_States
*3:http://www.w-nexco.co.jp/faq/13/
*4:http://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_10b_01.html
*5:https://www.fhwa.dot.gov/policyinformation/pubs/hf/pl11028/chapter1.cfm
*6:http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h27/hakusho/h28/html/n2611000.html
*7:http://taniharamakoto.com/archives/2013/
*7:https://www.ticketsnipers.com/ticket
*8:https://www.dailynews.com/2018/04/18/la-supervisor-wants-to-decriminalize-metros-express-lanes-on-110-and-10-freeways-by-letting-drivers-use-them-without-first-registering/
*9:http://inrix.com/press-releases/scorecard-2017/
*9:http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-perform/h17/01_4.pdf

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